持続可能なシステムのデザイン理論、パーマカルチャーは日本の農業などを研究した結果をオーストリアのビルモリソンが体系化したものだ。
そのパーマカルチャーの本場オーストリアからビルとも交流の深かったセシリアが突然やってきて、あれよあれよとイベントをやることになり、平日夜の鎌倉にもかかわらず20名以上の方に参加いたき大盛況に終わった。
セシリアは土臭いイメージとは対極の華やかで女性らしいパーマカルチャーを提示する数少ないパーカルリストの一人だ。
話題は、ハウスキーピングからシェアハウスの生態系マネジメントまで多岐に及んだが、特に注目したいのは、パーマカルチャー for Businessのテーマだ。
今回の日本滞在もトヨタのカイゼンをテーマにするオーストリアのコンサルティング会社の一員として来ていた。
セシリアは、カイゼンの5Sー、整理、整頓、清掃、清潔、躾ーをパーマカルチャー理論とセシリア独自の視点から捉え直して講演している。
そもそもこれらは日本人には馴染みがあるが、外国人には難しい概念といい、本質を捉えて意訳するうえでパーマカルチャーの視点を入れており、それは素晴らしいものだった。
たとえば、整頓とは何か?
セシリアは、‘See-able’と捉えた。
なるほど、見えないから整わない。これは瞑想やあらゆる哲学にも通じる普遍的真理を的確に現している。
そして、躾(しつけ)とは?
英語では’Discipline’と訳すが、これは大きな誤りだという。彼女は’Second-nature’と訳した。
素晴らしい!しつけとはそうすべきと強制されるものではなく、最も自然な状態ではないが、ひとつ手を加えることで自然になるはずの状態のことだと捉えるのだ。
始めは違和感や抵抗があるかもしれないが、ひと手間加えることで、やがては自然になるはずのもの。そう捉えられれば、誰もが主体的に躾られるだろう。これは、まさにパーマカルチャーの根本思想ー人が手をかけることで森をもっと豊かなものにすることができるーを現している。
今回初めて、躾という漢字を観察してみると、なるほど身を美しくすると書いてある。セシリアのパーマカルチャーの解釈と日本文化の深い理解力とデザイン力に思わず舌を巻いた。
セシリアには華がある。素敵な華にはたくさんの生物が寄ってきて豊かな生態系ができる。
セシリアは言った。
「お友達を増すデザインこそが、アートです。」
言葉だけで人と人との関係性はよくならない。一緒になにかを創造することではじめて仲良くなる。そういう関係性をデザインしなさいという。
そして、そもそも僕たちは「みんな地球を良くする創造活動をしている仲間たちでしょ!?」と。
セシリアはこうして、当たり前のようで気づいていない大切なものをわかりやすく、軽やかに、そして華やかに、気づかせてくれるのでした。
セシリアのことだから、またひょっこりどこ吹く風に乗って僕たちの必要なタイミングで訪れてくれるだろう。
セシリアの情報は、日本語サイトこちらから追うことが可能です。
◎ヒューマンポテンシャルラボ
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